研究開発

Research and Development
新連携共同研究事業

カーボンニュートラルを目指した有機EL素材の開発

背景

 有機EL素子は低電圧で駆動可能な発光デバイスであり、さらに自発光型で視野角が広く、かつ薄型化や軽量化が可能であるという特徴を有します。共同研究時は次世代ディスプレイや照明用途向けとして注目されており、精力的に研究が行われてきました。

こうした先端技術産業においても「地球温暖化ガス」の削減は当時からの重要課題であり、日本が掲げる高い削減目標を達成するためにはカーボンニュートラルであるバイオマス原料を有効に活用することが将来的に必要不可欠な技術となっています。

 

成果

 当共同研究事業では、廃棄物の「米ぬか」から抽出したフェルラ酸等のバイオマス由来物質を原料に、有機EL発光層用素材として必要な「固体状態で蛍光を発する」材料を和歌山県工業技術センター様と共同開発することに成功しました。さらに実用化に際してインクジェットやスクリーン印刷を用いた簡便な素子作成法(塗布法)を適用するために、「塗布」可能とする重合性反応基の導入ならびに高分子量化にも成功しております。特許5834313と特許5914897取得。